出島の橋桁、運搬大作戦 長さ38メートル、27日架設作業 [長崎県] – 西日本新聞



 長崎市の国史跡「出島和蘭(おらんだ)商館跡」と対岸が27日、130年の時を経て再び橋で結ばれる。江戸時代に人々が行き交った動線を現代に再現するロマンあふれる出島の架橋事業。西海市の造船所で製造された長さ38・5メートルの橋桁は船で運ばれ、長崎港で陸揚げされた。26日未明には国道を封鎖して現地へ運搬する「大作戦」が展開された。

 江戸時代の出島には長さ4・5メートルの石橋が架かっていて、陸からの玄関口だった。明治時代に川幅を広げる工事に伴って橋を撤去。往時の姿を復元することはできないため「新たなシンボルになる橋を架けることになった」(市出島復元整備室)という。

 西海市の大島造船所で製造された橋桁は台船に載せられ、25日午前11時すぎに長崎港の入り口にある女神大橋の下に現れた。グレーの塗装が周りの風景になじんでいる。大橋の下をゆっくりとくぐり、長崎港を北上。水辺の森公園で陸上に移された。

 陸上での輸送が始まったのは26日午前0時12分。見物人が詰め掛ける中、作業員が「歩道から出ないようお願いします!」と白い息を吐き、緊張が走る。特殊車両に載った巨大な橋桁は人が歩くほどの速度でじわじわと前進を始めた。

 35分後。出島近くの交差点にさしかかる。長い橋桁を載せた車両が、鋭角に右折する最難関。列車の「スイッチバック」のように、交差点で車両を後退させて最後の直線に入る。「キュイーン」。車両がうなり、タイヤが逆回転を始めた。国道の上下線の幅をいっぱいに使った方向転換は大迫力だった。

 800メートルの陸上運搬のゴールには巨大クレーンが待っていた。橋桁は真夜中の空に吸い込まれるようにふわりと浮いて出島の対岸に着地した。27日午前10時から再びクレーンで持ち上げられ、いよいよ橋が架かる。人が渡れるようになるのは11月24日だ。

=2017/02/27付 西日本新聞朝刊=

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