貴乃花親方の「規則破り」と「白鵬憎し」 – 東スポWeb



貴乃花親方は一体何を思うのか…

 大相撲の冬巡業が3日、長崎・大村市で始まった。元横綱日馬富士(33)が幕内貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行を加えた問題に関連して、巡業部長の貴乃花親方(45=元横綱)が不参加。巡業部長代理の春日野親方(55=元関脇栃乃和歌)が観客に謝罪するなど異例ずくめの初日となった。混乱が続くなか、冬巡業を休場している貴ノ岩側が休場する際に必要となる病院の診断書を日本相撲協会に提出していないことが判明。角界内からは批判が噴出している。また、「貴乃花親方VS白鵬」の新旧大横綱の確執報道もヒートアップするばかりだ。

 元日馬富士による暴行問題の余波で角界全体が大揺れだが、冬巡業も異様な雰囲気の中でスタートした。この日は巡業部長代理の春日野親方が朝稽古前に関取衆を集めて訓示。夜間の“外出禁止令”こそ出さなかったものの、ささいなことでも親方衆へ報告することや関取として自覚ある行動などを求めた。また、移動などの際に別行動は一切認めないことが通達された。

 十両取組前の協会あいさつでは、春日野親方が「このたびの日馬富士の問題におきまして、皆さま、並びに各巡業地における関係各位の方々に大変ご迷惑ご心配をおかけしたことを心よりおわび申し上げます。私たち相撲協会一同は一丸となり防止に努め、精一杯土俵(相撲)をお見せする所存です」と観客に謝罪した。同親方は「服装だとか言動だとか、特に注目されている巡業だと思うので、十分に慎んで行動してほしい」と訓示の意図について説明した。

 横綱白鵬(32=宮城野)は通常通りに稽古や取組を行ったものの、取材対応はなし。九州場所での審判への“物言い”や優勝力士インタビューで万歳三唱などをし、日本相撲協会の八角理事長(54=元横綱北勝海)から厳重注意を受けたが、この日は報道陣に対して口をつぐんだ。

 一方で、角界内には新たな波紋が広がっている。冬巡業を休場している貴ノ岩が、休場する際に必要となる病院の診断書を相撲協会に届け出ていないことが判明したのだ。巡業部副部長の玉ノ井親方(41=元大関栃東)によると、今回の巡業の休場者の中で貴ノ岩の診断書だけが提出されていないという。同親方は「状況が状況なので、どうなっているかは分からない」とした上で、貴乃花親方に確認の連絡を入れる意向を明かした。

 相撲協会にとって、本場所と地方巡業は事業の二本柱。どちらの場合も、関取が休場する際は初日までに協会へ病院の診断書を提出するのがルールだ。その理由は“仮病”による休場を未然に防ぐ意味合いも含まれている。先の九州場所では初日までに貴ノ岩側が診断書を出さなかったことが批判の対象となった。貴ノ岩側から診断書が提出されたのは、九州場所2日目のことだった。

 すでに貴乃花親方は協会執行部に対して貴ノ岩が来年1月の初場所も休場する見込みであることを報告済み。相当な重傷であることを証明する診断書がなければ、冬巡業を休場する理由にはならない。親方衆からは「(診断書を)出せない理由があると思われても仕方がない。協会の決まりを守らない親方に理事の資格はない」などと批判が噴出している。

 四面楚歌の状況においても沈黙を守る貴乃花親方の怒りの矛先が“加害者である元日馬富士よりも、白鵬に向いている”と伝えたのは、3日に放送された「真相報道バンキシャ!」(日本テレビ系)だ。「貴乃花親方“品格”の神髄 “白鵬が悪い”その真意は」のタイトルで暴行問題を特集。ナレーションで「品格を大事にする貴乃花親方は今回の暴行事件を関係者にこう話した。『単なる暴行事件ではない』。貴乃花親方は一番悪いのは白鵬だと憤っていたという」と伝えた。

 番組キャスターの福澤朗氏も「貴乃花親方が協会にかたくなな態度を見せているのは、その背景に現場にいた横綱白鵬の存在があるのではないかということですが…」とトークをつなぐなど、「貴乃花親方VS白鵬」の図式をクローズアップ。他の報道番組やワイドショーなども、白鵬が冬巡業に貴乃花巡業部長の同行を拒否した件を執拗に取り上げるなど、新旧大横綱の確執を強調する報道が増えている。

 2日には元日馬富士が鳥取県警から9時間に及ぶ再聴取を受け、早ければ今週中にも書類送検される見込みだ。

 果たして、貴乃花親方は先日の理事会で約束した通り、警察の処分後に相撲協会による貴ノ岩の聞き取り調査にゴーサインを出すのか。警察に被害届を提出した際に「周りから何を言われようと弟子を守る」と宣言したといわれる貴乃花親方。一連の強硬姿勢を見る限り、すんなりと相撲協会の“言いなり”になるとは思えないが…。




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