世知原茶と長崎びわ 対決!長崎vs佐世保(8) – 西日本新聞



 地形や標高、日当たりなどの条件がそろっておいしい農産物が作られる。佐世保市の「世知原茶」、長崎市の「長崎びわ」に込められた秘密とは-。

 季節の味覚 うまい訳

 長崎県佐世保市世知原町の茶栽培は120年以上の歴史がある。標高350メートル前後の山あいは冷涼で霧深いため良質の茶が育ち、生産量は県内3位の約50トンだ。

 県産茶の特徴は製法にある。摘み取った生葉は蒸し、乾燥して荒茶となる。世知原茶は丸い形のまま残すため、玉緑茶と呼ばれる。静岡などの一大産地では葉や茎を細長く整える煎茶がほとんどで、玉緑茶は西九州など一部のみ。日本茶全体では数%と希少価値が高い。

 玉緑茶の良さを一つ。苦み成分のカテキンは葉が成長して濃緑になると増える。淡緑の若葉はカテキンが少なく、甘み成分テアニンを感じやすい。このため若葉が芽生える春から初夏に茶摘みする。玉緑茶は葉の先端により近い柔らかい若葉でないと丸くなりにくく、摘む量は少ないが上質の茶が楽しめる。

 ゴトーちゃん 「世知原茶は渋みが少なく、まろやかな味だと分かった?」

 チョージくん 「若い才能を存分に感じさせる味か。まるで僕みたいだ」

 11月は市内をメイン会場に「全国お茶まつり」も開かれる。地元の小林製茶の小林隆行専務(44)は「世知原茶は山深い地で育った独特の香りや味が魅力」と語り、全国に世知原茶をPRしていくつもりだ。

   ◇   ◇

 長崎市の農産物といえば生産量日本一のビワ。かつてブランド名は「茂木びわ」だったが、現在は「長崎びわ」として茂木地区を中心に県内各地が生産地となっている。初夏の季節感を演出してくれる高級フルーツとして人気を誇る。

 半世紀近くビワ栽培をしているベテランの山崎繁好さん(64)によると一口にビワといってもいくつも品種があるといい、定番の品種は小ぶりだが甘い「茂木」。最近は柔らかさとジューシーな食感が特徴の「なつたより」の人気が高まっている。山崎さんは「やっぱりもぎたてが一番うまかよ」とにっこり。

 チョージくん 「オレンジ色の果実ば見たら、かじりつきたくなるばい」

 ゴトーちゃん 「おいしそう! でもなぜ長崎で生産が盛んなんやろうか」

 古くから交易拠点として開かれていた長崎は外国から新しい作物や品種が多くもたらされた。中でも中国大陸から持ち込まれて定着したものの一つがビワだった。海に囲まれ、温暖な気候に恵まれている環境も、日本最大の産地になる条件を満たしていたようだ。

 第9回:長崎バスと西肥バス

=2017/01/17付 西日本新聞朝刊(長崎)=

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