長崎バスと西肥バス 対決!長崎vs佐世保(9) – 西日本新聞



 地元密着のバスとして長崎市の「長崎バス」と佐世保市の「西肥バス」がそれぞれ地域の足を支える。バスは思い出も一緒に運んでいる。

 地域の足 思いも運ぶ

「おねえちゃん、バスも寒いとかなぁ、ブルブルってしたばい」。冬、海沿いのバス停に止まった一台のバスの振動音を聞いて、乗り込んだ女の子がつぶやく-。長崎バスを運行する長崎自動車(長崎市)が創業80周年を記念して制作したテレビCMは、国内最大のCMコンクールで金賞を獲得した。

 諫早市出身の俳優、役所広司さん(61)が監督と主演を務めたことでも話題になったCMシリーズは、黙々と運転する乗務員の仕事が、市民の暮らしを支える「縁の下の力持ち」であることをストーリー仕立てで教えてくれる。

 チョージくん 「心温まる映像やね。ホームページでも見られるけん」

 ゴトーちゃん 「映画のワンシーンのごたる。続編ば見たくなるなぁ」

 赤と青のデザインが印象的な車体で、坂の街もスイスイ進む。昨年12月には環境に配慮してハイブリッドバスを2台導入した。燃費を2割改善しただけでなく、天井を現行車両より10~15センチ高くし、ゆとりのある車内。長崎バスは、今日も長崎の日常を乗せて走っている。

   ◇   ◇

 西肥自動車(佐世保市)が運行する西肥バスは、ガイドの美声で勝負だ。全国のバス会社でも先駆けだったとされるのが、1960年にできたオリジナルソング。題名は当時の車体色にちなんだ「シルバーブルー」。作詞作曲はウクレレ奏者としても知られる歌手の故灰田勝彦さんが担当した。

 シルバーブルー シルバーブルー あなたの夢を あなたの想(おも)い あの丘越えて 里越えて とどけてくれる夢のバス/あなたと私の西肥バス(略)

 指導ガイド山口圭子さん(41)には忘れられない思い出がある。10年以上前、北九州市の門司港から帰る関西の修学旅行の高校生たちとバスで過ごした。別れ際に高校生がこの歌を泣きながら歌ってくれた。山口さんは「歌を覚えてくれたと思うと、うれしさと別れの悲しさで涙が止まらなかった」。

 ゴトーちゃん 「う~ん、良か話たい。高校生の心に一生残ったとやろうね」

 チョージくん 「僕も好きなガイドさんがいたな。ゴトーちゃん似のね!」

 2020年に創立100周年を迎える県内最古参の西肥バス。歌声に乗せたバスの思い出が紡がれていく。

=2017/01/18付 西日本新聞朝刊(長崎)=

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