超高金利 宗教法人を装ったヤミ金グループのあこぎな手口 – ニフティニュース



 宗教法人を装い、6億円近い暴利をむさぼっていた「ヤミ金グループ」がパクられた。

 兵庫、佐賀、新潟県警の合同捜査本部は12日、違法な高金利でカネを貸し付けていたとして、出資法違反(超高金利)と貸金業法違反(無登録営業)の疑いで佐賀県伊万里市の宗教法人「至誠光魂寺」代表の立石扇山(77)、息子の俊二両容疑者(41)ら男女5人を再逮捕した。

 立石容疑者らは2015年5〜8月、京都府と宮崎県の中小企業経営者にそれぞれ30万円を貸し付け、2人から法定金利を超える利息12万円ずつを受け取った疑い。利息分の名目は「核廃絶を願って長崎に慈愛の女神像を建立すための寄付」というでっち上げだった。立石容疑者は10年7月、長崎市に一般社団法人「長崎女神平和公園振興会」を設立し、代表理事に就任。同年9月に宗教法人設立の認証を受けている。

「カネを貸して欲しければ、『至誠光魂寺の賛助会員になって、寄付をしろ』というのが、条件です。宗教法人の場合、法律上、非営利であれば生活に苦しむ信者に融資することが認められている。お布施や献金などは非課税ですから、そこに目をつけた。過去に例がない、実に巧妙であくどい手口です。経営が厳しい中小企業の経営者をターゲットにして、融資額に寄付金分を上乗せした約束手形を切るよう指示。借りた方は不渡りを出すわけにはいかないから、必死で返済します。運転資金に苦しむ経営者が寄付をする余裕なんてありません。非営利ということにして30万円貸し、プラス12万円も取り立てていた。12万円は信者からの寄付ということにしていたのです」(捜査事情通)

 立石容疑者らは、この他にもカネを貸し付ける代わりに、高級磁器「鍋島焼」の茶わんなどを売りつける方法で、仕入れ額との差額を実質的な利息にしていた。

「顧客に希望融資額の小切手を切らせ、原価の10倍程度で販売していました。表向きは『ネイチャーパワー入り』とうたっていましたが、パワーを注入するどころか、仕入れたものを右から左へ流しただけです。鍋島焼であることは間違いありませんが、安物です。顧客からかすめ取った利息は、新たな貸し付けに使っていた。立石容疑者はあくまで至誠光魂寺の代表で、住職の資格は持っていません。副住職が月に1回程度、拝みに来ていたようですが、それも怪しいものです。県に提出した名簿には100人以上の信者の名前が載っていましたが、立石容疑者の友人や身に覚えのない人もいたそうです」(前出の捜査事情通)

 そうやって11年から今年1月にかけて、全国の約500人の顧客に対し、約12億8000万円を貸し付け、約18億4000万円を回収したという。

 立石容疑者は宗教法人設立目前の08年まで、佐賀で貸金業を経営。11年には著書「拉致海峡」を出版している。

「至誠光魂寺というのは名前だけで、もともとは結婚式も挙げられる大きな料亭でした。そこに10年ほど前に引っ越してきました。立石さんは、ぽっちゃりした体形で、背広姿が多かったですね。区費をもらいに行くと、奥さんや息子さんのお子さん、若い従業員の方がいました。以前は日本拳法の団体『至誠館』の会長を務めていたようで、地元の詩吟大会では何度も入賞しています」(近隣住民)

 今回のように宗教法人を悪用したケースは、過去に例がないそうだ。




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