新幹線賛同ともに6割 長崎、佐賀両県民アンケート(長崎新聞)



 九州新幹線長崎ルートについて、長崎新聞社と佐賀新聞社は合同で長崎県民、佐賀県民100人ずつにアンケートを実施。同ルート整備に賛同したのは長崎60%、佐賀57%とほぼ同率だった。望ましい整備方法として、フリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)導入を断念し全線フル規格に切り替える意見が両県とも最多だったが、長崎43%に対し佐賀32%と微妙な温度差もうかがえた。

 反対・慎重論もそれぞれ4割程度あるものの、新幹線の必要性が一定認められている現状が浮き彫りになった。行政間では意見の違いが目立つ全線フル規格化も、“市民感覚“では最良の整備方法と受け止められているようだ。

 同ルートは2022年度に武雄温泉で在来線特急と新幹線を乗り換えるリレー方式で暫定開業する。しかし25年度に量産車を導入する計画だったFGTが開発難航で間に合わない見通し。JR九州は7月に「導入困難」を表明。長崎県は全線フル要求にかじを切る一方、佐賀県が財政負担増から難色を示している。

 同ルートを「ぜひ必要」としたのは長崎21%、佐賀17%。「どちらかといえば、あった方がいい」は長崎39%、佐賀40%だった。一方、「全く不要」は長崎11%、佐賀10%、「どちらかといえば、なくてもいい」は長崎27%、佐賀30%。いずれも両県に大きな差はなかった。

 FGTの開発難航を踏まえ、望ましい整備方法を問うと、両県とも全線フルが最多だったが、佐賀は長崎と比べ11ポイント低かった。次に多かったのは両県とも「新幹線をあきらめ、在来線特急のままにする」(長崎22%、佐賀25%)。「FGTが開発されるまでリレー方式を続ける」(長崎20%、佐賀24%)もほぼ同じ割合だった。

 在来線の線路幅を広げ、フル規格の新幹線が直通できる「ミニ新幹線」は、全線フルとともにFGTの代替案として取りざたされている。だが、それを望んだのは長崎6%、佐賀8%にとどまった。

 同ルートに「何を期待するか」(複数回答)では、両県で微妙に違いが出た。長崎は「時間短縮効果」(58%)が突出し、「交流人口の増加」(43%)、「関西圏との直通運行(山陽新幹線への乗り入れ)」(41%)と続いた。佐賀は「駅を中心とした再開発・まちづくり」「交流人口の増加」が同率の45%。次いで時間短縮効果が44%だった。

 質問は選択式と自由記述を組み合わせた。8月下旬から9月初旬までに両社記者が聞き取った。

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